9月6日

切なくも、嬉しい日


昨夜、趙くんと別れた後、ホテルに戻って荷物の整理を始めた。しかし、想像を越えた荷物の増え具合に絶句…。往きは大きなバッグ1つと仕事用ショルダーバッグ、さらに大きなバッグの中には散策用ショルダーバッグを入れておいた。それに、高島屋の紙袋! 大きなバッグをチェックイン時に預け、ショルダーバッグと高島屋の紙袋を機内に持ち込んだ。ところが、購入した書籍にCD、お土産類で荷物は膨れ上がり、散策用ショルダーバッグも使わなければ収容しきれないほどになっていた!? ホテルでコリアパスを購入した際もらった記念品の中に、コロのついた布製のキャリーバッグがあったのだが、「これは記念に…」という気持ちが強く、パッキングはバッグ1、仕事用ショルダーバッグ1、散策用ショルダーバッグ1、ホテルロッテ免税店の袋1という、とてもひとりで持って歩けない状態を作り上げてしまった。

とはいえ、朝になれば、タクシー運転手の金さんがホテルに迎えに来てくれる。空港に着けば、あとは何とかなるだろう…と、とりあえず自分を落ち着かせた。

出発は6:30を予定しているのだが、時すでに2:00前。朝起きてから再びバッグを開けて、パジャマ代わりのTシャツをしまうのも面倒なので、日本文化院でもらったTシャツを着て寝て、そのまま帰国しようと考えた。ところfが、Tシャツの袋が手で開けられない! 仕方なく、袋に入ったTシャツをフロントへ持っていき、はさみで開封してもらった。そして就寝。

5:30に起床し、洗面を済ませた。そして、6:20にホテルをチェックアウト。明細書をバッグにしまっていると、金さんが現れた。約束より5分早い、6:25のことだった。

金さんとベルボーイに手伝ってもらって、荷物をタクシーに詰め込む。そして、金さんの運転するタクシーは、仁川国際空港を目指して出発した。

仁川国際空港金光哲さんまだ朝が早いこともあり、道は比較的空いている。途中、金さんの観光案内を受ける。「あれは、外国人アパート」「あれはKBS」「あれは、ワールドカップ競技場」などなど…。少々雲が多く、遠くは良く見えなかったが、雨に降られることなく、7:30に空港到着を果たした。

金さんが「私、あれ(カート)を取ってきますよ!」と、カート置き場に向かった。実はこの時、金さんから大きな紙袋を渡されている。中には韓国海苔がたくさん入っている。半分は私に、残りの半分は胃腸科の今井先生に…とのことだった。

荷物をカートに乗せ終え、「また、来年も(韓国に)来ますから!」と別れの言葉を金さんに告げ、握手を交わし、空港内に向かった。ユナイテッド航空のチェックインカウンターは、時間が早いせいもあるのだろう、ほとんど列らしい列は出来ていなかった。往きと同様、クレジットカードとUAから送られてきた旅程表をカウンターに差し出す。そして、大きなバッグと仕事用ショルダーバッグを預け荷物として軽量…19.5kg! 規定の20kgまでわずか500g…危ないところだった。

身軽になった私は、空港内をウロウロ散策してみた。銀行の窓口を見つけたので、使わなかったウォンを日本円に換金した。私のキャッシュカードは海外でも自分の口座から現地通貨で引き出せる機能がついているものだから、面白がってウォンを引き出してしまった結果、40万ウォンも余ってしまった! そこで、、「日本のお金に両替してください」と言いながら、1万ウォン紙幣40枚を窓口に出した。窓口には3人の行員がいた。女性2人に男性1人。私の担当となった女性は、「わかりました。日本円ですね!」と仕事を淡々とこなしていたが、残りの2人は世間話に夢中だった。しかし、私が札束をバサッと窓口に出した途端、それを見てゲラゲラ笑い出した。何という失礼な態度! 12年前も、6年前も、昨年も、どうも韓国では日本人的感覚とはズレた営業スタイルを各地で見た。今年は帰国直前に見てしまったのである。何とも胸クソ悪い!! 腹が立って、怒りが収まらなくなった!

私の両替を担当した女性はそんな彼らに目もくれず(というよりも、最初から世間話にも加わっていなかった)、キチンと仕事をこなしてくれた。「空港使用券は、どこで買えばよいですか?」と私が聞くと、「航空券に含まれています」と流暢な日本語で答えられた。

飛行機の出発は9:45なので、まだまだ時間に余裕がある。韓国の思い出を胸クソ悪いものにしたくなかったので、楽しいことを探そうと、書店に入った。昨年、この書店に入って、日本大衆文化開放に関する貴重な文献を見つけることが出来た。そんな思い出の書店で『ドラえもん』を見つけた。迷わず1冊購入。

余裕をもって行動することに努めようと、8:15には出国審査を受けた。そしてすぐ、搭乗ゲート(43番ゲート)近くにあるAIR GARDENのレストランに入った。ここはトランジットホテルで、1時間単位で部屋を借りられる。乗出発間近のユナイテッド航空UA884は定刻9:45タキシングり換え時間を利用して仮眠をとったり、夜遅く到着した人が、朝まで過ごすために利用したり…と、航空機の利用客の多様なニーズに対応しているのである。私はソルロンタン(牛のテールスープ)を注文。これが今回の訪韓での最後の朝食。韓国食にこだわった。

食後、免税店でイカのチョッカル(塩辛)を買い求め、搭乗ゲートへ。UA884の搭乗9:05に開始され、予定通り9:45にタキシングに入った。私の座席は49A。Bは空席のままだったので、帰りはゆったりした状態でフライトを楽しめた。

フライト中に出された機内食は、往きとほとんど同じ内容物。当然、腹にはたまらない。さらに、ドリンクサービスで再び「Can I have 7UP?」と叫んだ私…。

11:05、「成田空港近辺が雨のため、着陸の直前に機体が大きく揺れますので、シートベルトを締めたままにしておいてください」というアナウンスが入る。たしかに、機体はやたらにガタガタ揺れていた。そして、「客室乗務員も、着席させていただきます」というアナウンスとともに、大きな揺れに!!
成田空港のターンテーブルすべての審査を終え、帰国しました!
それでも予定通り、12:10に成田空港に着陸。帰国審査を済ませ、カート置き場に走る。そして、荷物をピックアップして税関に並ぶ。申告するものは何もないので、パスポートの呈示と簡単な質問に答えるだけで終わる。

そして…これで正真正銘の帰国となった。ただいま〜っ!